5月の誕生石「エメラルド(翠玉)」「ジェイダイト(翡翠)」 | 手作り結婚指輪・婚約指輪の工房スミス

5月の誕生石「エメラルド(翠玉)」「ジェイダイト(翡翠)」

#誕生石
2019/12/26

国によって違う誕生石

宝石にあまり詳しくなくても、自分の誕生石は知っているという人は多いでしょう。実は、誕生石は国によってまちまちです。これまで、アメリカの宝石商組合やイギリスの貴金属協会などが、それぞれに誕生石を定めてきました。日本でも発表されています。例えば、3月は桃の節句にちなんでピンク色のサンゴが加えられるなど、日本独自の誕生石が含まれています。そして、誕生石は月ごとに1つと決まっているわけではありません。2つあるいは3つの誕生石が存在する月もあります。

新緑のまぶしい季節である5月の誕生石はというと、エメラルドが有名です。エメラルドは代表的な宝石の1つで、中世では宝石といえばエメラルドをさすほど、広く知られていました。日本では5月の誕生石はエメラルドだけでなく、もう1つ別の宝石があります。それは、翡翠です。翡翠は英語ではジェイドと呼ばれますが、硬さによって硬玉と軟玉の2種類があり、硬い方をジェイダイト、軟らかい方をネフライトと呼びます。鉱物の成分や化学の観点からすると、硬玉と軟玉は別物となりますが、見た目だけでは区別が難しく、硬玉と軟玉の総称であるジェイドがよく使われます。翡翠は日本でも産出する宝石の1つで、古くから珍重され、古代権力の象徴とされた勾玉も翡翠で作られています。

エメラルドの石言葉は幸福、希望、安定です。そして、翡翠は長寿、徳など成長し長く繁栄する前向きなイメージ持つ宝石です。

エメラルドについて

エメラルドは、翠玉や緑玉とも呼ばれ、南米のコロンビアやブラジル、そしてアフリカのザンビアなどで産出します。語源はサンスクリット語のスマラカタといわれ、この言葉は緑の貴石を意味します。それが古いフランス語のエスメラルドに転化して、最終的にエメラルドになったとされています。

エメラルドの宝飾品として使用は古く、紀元前4000年ごろのバビロニアではネックレスとして使われていたといわれます。古代エジプトでは繁殖を祈願する石として珍重され、あのクレオパトラも好んだと伝えられています。さらに、キリスト教ではイエスの善なる心を表していると信じられるなど、宗教とも関わりが深い宝石です。加えて、ヨーロッパでは、てんかんという病気の発作を防ぐお守りとしても用いられたほか、未来を予測する、あるいは目の力を強めるといった効果が信じられていました。つまり、古来、邪悪なものから守ってくれ、幸福や繁栄をもたらす石という良いイメージで人々を魅了してきたのです。これは出土量が少なく希少価値があったことも大きく関係しています。

エメラルドはジェイダイトと違って外からの力に弱い宝石であることからオイルや樹脂に浸して、傷を埋め保護する加工がされています。しかし、内部に傷ができていると、加工する際のちょっとした力でヒビがはいったり、割れてしまったりすることも多く、大変繊細な宝石です。そのため、エメラルドを加工する職人は、常に細心の注意を払って作業をしています。エメラルドは指輪やピアスはもちろん、ブレスレットなどさまざまなものに使われます。5月の誕生石としてプレゼントなどに、匠が技を凝らした一品を探してみるのもいいでしょう。

ジェイダイトについて

ジェイダイトはエメラルドに似た緑色をしているものが多いのですが、実は、紫や青、白など15種類程の色のバリエーションがあります。緑の発色は、鉄やクロムといった成分が石に含まれることで生まれ、鉄やバナジウムを取り込むとラベンダーのような紫色になります。

ジェイダイトの語源は古いフランス語のジェイドから来たとされますが、これはもともと、側面の石を意味するスペイン語が変化したものといわれています。側面の石とは不思議な響きですが、ジェイダイトで人の体の横側をこすると、腎臓結石が治ると信じられていたことに由来すると伝えられています。

日本においてジェイダイトは古くから用いられ、縄文時代の遺跡から、タイシュと呼ばれる手のひらサイズで楕円形の翡翠が出土しています。それが、勾玉などにも形を変えながら、祭祀や呪術に必須のパワーストーンとして用いられていたのです。

その後、弥生時代から飛鳥時代にかけてもジェイダイトはパワーストーンとして珍重されましたが、奈良時代になるとこつぜんと姿を消します。その理由として、確かなことは分かっていませんが、明治になって再び脚光を浴び、現在に至っています。

日本では、新潟県や富山県、兵庫県などで産出し、海外ではアメリカやニュージランド、ロシアでも見つかります。現在でも、新潟県と富山県の境にある海岸では翡翠が見つかることがあり、翡翠ハンターと呼ばれる人たちが一攫千金を夢見て探査に挑んでいます。ジェイダイトを使ったアクセサリーは、指輪やネックレスなどポピュラーなものから、勾玉や帯留めなど日本独自の文化を漂わせるものまで幅広く製作されています。色のバリエーションも豊富なので、5月の誕生石としてはもちろん、いろいろな場面で活躍します。