既製品の場合

既製品とは、文字どおり、既に制作済みのもののことであり、結婚指輪においては、サイズ直しや刻印など、最低限のカスタマイズで購入する方法をさします。

既製品の結婚指輪は、支払い後にサイズ直し・刻印を経て受け取りとなり、通常の買い物と流れはほとんど変わりありません。希望のデザインが店頭にないケースを考えても、かかる期間は2週間～1か月程度です。

セミオーダーの場合

セミオーダーとは、あらかじめブランドが用意したデザインをもとに、素材や宝石などをカスタマイズする方法です。手軽さとオリジナリティを両立できるというメリットがあります。

セミオーダーの結婚指輪は、まずカスタマイズする内容の決定、次に注文と支払い、最後に制作期間を経てからの受け取りとなります。かかる期間は、制作があるぶん既製品よりも長く、1～2か月程度が一般的です。

フルオーダーの場合

フルオーダーとは、デザインから素材や宝石まで、すべてをオリジナルで注文する方法です。

フルオーダーの結婚指輪の制作は、まずデザイナーにデザイン画の制作を依頼し、デザインが決まり次第、注文と支払いに移ります。制作過程は、蝋（ろう）に似たワックスという素材で型を作り、それを確認したのちに指輪本体の制作というのが一般的です。

受け取りまでは最低でも3か月といわれています。凝ったデザインであれば6か月以上かかることも珍しくありません。フルオーダーを希望される場合は、余裕をもって注文する必要があります。

価格が高くなりやすい

フルオーダーメイドの結婚指輪は、デザイナーがデザイン画を描き、専用のワックス型を制作して鋳造されます。既製品やセミオーダーよりも手間がかかる分、価格が高くなりやすいことは間違いありません。

また、自由に理想を追い求めすぎた結果として、予算を大幅にオーバーしてしまうことも考えられます。フルオーダーメイドの結婚指輪を制作する際は、まずしっかりと予算を決め、その範囲のなかで理想の指輪を目指すのがポイントです。

制作期間が長くなりやすい

上述のとおり、フルオーダーメイドの結婚指輪は手間がかかるぶん、より長い制作期間を必要とします。制作期間は最低でも3か月、長ければ半年以上と見積もり、結婚式に確実に間に合うよう、ある程度の余裕をもたせておくと安心です。

早めに相談を始めれば、打ち合わせや修正も重ねやすく、デザインにもよりこだわりやすくなります。

返品・交換は原則できない

フルオーダーメイドの結婚指輪は、注文したお二人のための特別な品物であり、多くのブランドで返品・交換が認められていません。

そのため、理想の指輪に仕上げるためには、まず地金や宝石、形状についてなど、お二人で理想を固めておくことが大切です。

そのうえで、分からないことはその都度相談しながら、デザイナーにしっかりと希望を伝える必要があります。デザインどおりに制作が進んでいるか気にかかる場合は、鋳造前のワックス原型を確認することもできます。